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高校二年修学旅行

2017年度の例

今年は6月5日から4泊5日で、中国・四国地方へ5コースに分かれて修学旅行を実施しました。

1.祖谷コース
ホテルかずら橋の豆腐はきめが粗くそして硬い。山中を持ち歩くのに型崩れしないよう、源平の時代から続く土地の調理法だそうだ。慣れない串刺しの豆腐にかぶりつきつつ、我々は夕食の席で若女将のもてなしに耳を傾けた。「祖谷のかずら橋や 蜘蛛の巣のごとく 風も吹かんのに ゆらゆらと 吹かんのに 吹かんのに 風も 風も吹かんのに ゆらゆらと」 一千年の時を刻んだ、この風もなく揺れる橋の唄。夜なべ仕事の女らの口から産まれたそうだ。単調な作業を繰り返すうち、落人伝説の残る谷間に平家の夢でも見たのだろうか。臼の中にひかれゆく穀物に、揺れ動く己の心を重ねたのだろうか。山の営みに見栄は不要である。食物・歌謡の文化一切を質朴の串が貫く。正座も表情も終始崩さず、若女将は哀切極まる調子で唄い上げた。「秘境」と呼ばれるこの谷にも現代の風は吹いている。女中には台湾や中国の留学生が混じり、私には解し得ない言葉で他の客に応対している。民泊体験の翌朝には受け入れ先のご婦人が、「〇〇くん、イケメンだわー。帰したくないー。」と腕にしがみつく。それでも閉村式で感想を述べた生徒代表は、この土地に根付く何か特別なものを感じとったようである。「僕たちは山間の生活を体験するつもりでここへ来ました。でも今思えば、それは祖谷の暮らしそのものだったように思います。」その後今治、松山と少しずつ「現代」へ歩を進めたが、東京できめの細かく柔らかい豆腐を口にした時、我々は旅の終わりとそれがまだ続いていることをひとたびに実感したように思う。

 

 

 

 

2.無人島コース
無人島コースは自然を満喫するコースでした。まずは高知空港から龍河洞へ。中は寒いくらい涼しく、生徒たちは鍾乳石や石筍といった壮大な自然の造形を堪能したようすでした。食事をして足摺岬へと向かいました。足摺岬は四国の最南端、地の果てといった感じです。展望台から見える柱状節理のはいった花こう岩の岩肌、真っ白な灯台と黒潮の海の青さに生徒たちは歓声をあげていました。その夜は星空観察、月夜でしたがおもだった星はよく見えました。二日目は滑床渓谷でキャニオニング。まだ冷たい川のなかをザブザブ入ってさかのぼったり下ったり、飛び込んだりと遊びました。夜は道後温泉を満喫しました。三日目はいよいよ無人島ですが、雨だったのでカヤックで行くのはやめて船で渡り、着いてからカヤックでとなりの島のまわりを一周しました。夕食はBBQですが、魚を釣る班、磯で貝やカメノテなどをとる班、火をおこして飯ごうでごはんを炊く班に分かれ、最後はみんなで美味しくいただきました。四日目は晴れてカヤックで島から戻り、シャワーを浴びてから学年全員が集合する今治へ向かいました。無人島の夜はテントに寝袋で、電気もガスもTVやスマホもない生活はいい経験になったことでしょう。

 

 

 

 

3.しまなみコース
しまなみコースは瀬戸内海の美しさと、その変化を楽しむコースでした。全体の行程としては、初日は常石造船で造船業のスケールを体感し、二日目は文化都市尾道で散策の後、しまなみ海道の一部を自転車で試走。そして三日目が自転車走行の本番で、長い距離を走るメンバーは本州の尾道から四国の今治までおよそ80キロメートルを走破。四日目は船で潮流体験をした後、四国沿岸の来島や小島に上陸し、夕方に他のコースと合流、という内容でした。自転車走行の本番だった三日目だけが生憎の雨で、本来なら橋上から見える瀬戸内海の島々が霞んでほとんど見えずじまいでした。翌日に同じ所をバスで通った際、「ほんとはこんな景色だったのかー」と声が上がるのが聞こえたときは、運が悪くて残念だったという思いも去来しました。ただ、今治での自転車のゴールを出迎えた際、「きつかったけど楽しかったっす」とみんなが笑顔で口々に言っていたことを思い返すと、そんな感想は的はずれだったのだと考えなおしました。造船所の巨大艦船が浮かぶ所から始まり、尾道の高台からの眺め、自転車から見えた真っ白な世界、最終日の景色と、瀬戸内海のさまざまな顔を見ることができた旅行でした。

 

 

 

 

4.山陰よくばりコース
山陰コースはその名に羞じない盛りだくさんのコースでした。初日は砂丘でのサンドボード・パラグライダー。一方遊覧船で海から砂丘を眺める班も。疲れた体も三朝温泉のお湯につかれば元気そのもの。川辺の散策では自然の中で初めて蛍を見た者もいたようだ。翌日は日本一危険な国宝、三佛寺投入堂への参拝(登山?)と鳥取地震で被害を受けた倉吉の散策。「さんげさんげ六根清浄」のかけ声勇ましく登り切ったときの景色の爽快なこと。午後からは廃藩置県以来一度も合併していない村、新庄村へ。生徒三十五名は民泊し、各家庭で農業体験を行った。他の生徒は地元中学生と一緒に新庄村の魅力を伝えるキャッチコピーを考案した。「餅つき Yummyつき おい新庄」 名物の「ひめの餅」がおいしいことを掛けたものだが、個人的に気に入った。後ろ髪を引かれる思いで新庄村を後にし、足立美術館と出雲大社を見学、玉造温泉へ。山陰最後のイベントは「大しめ縄作り」である。出雲大社のしめ縄を作成した工房で二メートルもある大しめ縄を作成した。もうすぐ学校に届くが、縁結びで有名な出雲大社と同じしめ縄、きっと生徒の受験にも出会いにも御利益があることだろう。

 

 

 

 

5.山陽コース
このコースの主な地名を羅列すると、「徳島」→「高松」→「岡山」→「広島」→「三段峡」→「安芸の宮島」→「弥山」→「今治」 ※「弥山」って読めます?やはりこの学年、中一から続く「山学年」ですね。強いて言えば二日目だけは登山ぽい行程はなかったですが、毎日二、三時間は歩くコースです。一日目は四国八十八ヶ所一番寺から四番寺までの10km近くを歩き、三日目は広島の北にある三段峡を一時間強歩き、四日目は安芸の宮島の「弥山」を歩きました。もう歩くのはないであろうと思っていた四日目の「弥山」は予想外だったので、最後の方は這々の体でした。『島全体が神聖』と言われる安芸の宮島で登山をするとはね。ロープウェイを乗り継いだのに、まだこんなに歩くとは。だからこのコース、僕が担当になったなったのか、もう僕も若くないのに。ふぅーっ。このコースをあと説明するとすれば、三日目の三段峡、雨のため急遽、歩きを少なくして『苔玉』というものを作ったこと、そしてその夜の「菊乃屋」です。厳島神社のこんな近くで宿泊できるなんて、これは幸せでした。夜の自由散策もなかなか粋な感じでした。雨で靴がビショビショだったにも関わらず、皆夜の宮島を散策しました。(ただし、このコースの半分ほどの生徒は広島に連泊で宮島に泊まってません。ゴメンなさいね。)宮島を後にするときは、さんざん迷った挙げ句、「もみじ饅頭」をかってしまいました。人並になってしまったなぁ。でも「チーズ味」は美味かった。

 

 

 

 

6.最終日
四日目は山陰・山陽・四国の各コースから今治に集結した。ホテルでは夕食後にパフォーマンス大会を開催。各コース旅行委員が買い集めたお土産のプレゼント、ヲタ芸、ジャグリング、ピアノ演奏など、普段触れることのない友人のすご技を楽しんだ。夜は四日間の疲れを感じさせることもなく、最後の修学旅行を満喫していたようだ。早朝、近所の公園にいた生徒は、きっと早起きをして散歩していたのだろう。最終日は全員で松山周辺の自由散策をした。街中で「俳句ポスト」をあちこちで目にしたが、一句捻って思い出としたものもいたようだ。途中参加や怪我、発熱による帰京などもあり、また三日目は各コースで雨にたたられもしたが、地元の方々とのふれあいに溢れた、思い出深い旅行となった。旅行先の選定から約一年をかけて準備をし、旅行を作り上げてきた旅行委員だが、今年度は五一名と大所帯であった。委員長の井上君を初め、コースチーフや庶務の生徒たちは本当によくやってくれた。心から称えたいと思う。

2016年度の例

五月三十日より六月三日まで、高二学年は瀬戸内方面への修学旅行を実施した。東京では雨が降っていたが、新幹線・飛行機で現地に着いてみると、初夏の爽やかな晴天が、私たちを迎えてくれ、それは全日に及んだ。旅行委員会が一年かけて作り上げてきた努力に、まずは天気が応えてくれた。

さて、本旅行は、最初の四日間を六つのコースにわかれて過ごし、四日目の夕方に神戸に集結した。そして最終日は神戸市内を班別で自主研修を行い、帰宅するというものであった。以下、各コースの概略を述べてみたい。

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瑠璃光寺五重塔をバックに

まず、東京から最も遠い山口コースは五〇名の参加であった。初日に飛行機で宇部空港に向い、国宝である瑠璃光寺五重塔を見学した後、秋芳洞・景清洞を探検した。二日目は世界遺産となった萩市内をレンタサイクルで散策し、午後は萩焼の手びねり体験や反射炉見学を行った。三日目は下関に移動して、唐戸市場を見学してふぐ料理の体験、そこから人道を渡って九州に上陸し、門司周辺を歩いて船で下関に戻る。四日目は八幡製鉄所を全員で見学をした後、二班に分かれてトヨタ自動車九州宮田工場と、安川電機みらい館で工場見学を行った。四月に起きた熊本地震の影響で、直前まで工場が操業を中止していたが、無事に見学することができた。

次に、九五名が参加したしまなみコースは、飛行機で広島空港に到着すると、バスとフェリーを利用して、大久野島に渡った。この島は太平洋戦争中に毒ガス工場が置かれ、地図から消された島としても知られている。現在は野生のウサギが数多く生息しており、毒ガス工場や芸予要塞の廃墟を散策しながらウサギと戯れる生徒たちが印象的であった。

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尾道に向かうサイクリングで小休止

二日目は大三島に船で渡り、大山祇神社を訪れた後、村上水軍博物館で学芸員から村上海賊やその拠点である能島に関する話を伺い、実際に能島への上陸やクルージングを楽しんだ。午後は班ごとに大島をサイクリングで半周し(約二〇㎞)、今治で宿泊した。三日目は小島・来島の二島に渡り、来島村上氏や芸予要塞の残る小島を見学し、初日の学習との関連づけを行った。そして四日目は、しまなみ海道を走破するコース(約七〇㎞)、大三島まで船で行き、そこから尾道を目指すコース(約五〇㎞)、因島まで船で行き、同じく尾道を目指すコース(約三〇㎞)にわかれ、ゴールを目指した。非常に穏やかな日差しの中で、輝く海と眩しい山の中を颯爽とサイクリングを行い、全員が完走を果たした。

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巨大な貨物船にシーカヤックで挑む

無人島コース(五〇名)・民泊コース(五〇名)・広島じっくりコース(五〇名)の三コースは、新幹線で広島駅まで行き、平和資料館や原爆ドームをはじめとする広島市内を見学した後、それぞれの活動にわかれた。無人島コースは初日のうちに福山市沼隈町にあるツネイシしまなみビレッジを拠点として、翌日から同市内海町(田島と横島の二島からなる)においてシーカヤック体験を二日間行い、約二〇㎞を漕ぎきった。途中、常石造船に渡り、全長二二九メートル、深さ(高さ)二〇メートル規模の貨物船に触れてくるという、他ではまずできない経験をした。間近に迫ることにより、これらの船がいかに巨大であるかということを改めて確認することができた。宿舎には良質なサッカーグラウンドがあり、宿に戻ると生徒たちはサッカーに興じた。四日目には船釣り体験を行い、地元の方々にご指導をいただきながら、釣った魚を捌いて食すなどの交流を楽しんだ。

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漁師になりきっています

民泊コースでは、初日を広島市で過ごした後、二日目は柳田邦男著『空白の天気図』の舞台となっている江波山気象館を訪問し、福山市内海町で民泊を行った。同町で初めて民泊を受け入れる学校ということで、複数の新聞やテレビに取り上げられた。海とともに生きる方々のありのままの姿がみたいというこちらの要望に応えて頂き、二日間の民泊で、底引き網漁と定置網漁を体験させていただいた。海から引き揚げられた生きの良い魚を生簀に入れるのだが、慣れない手つきで苦労していた。一方で、中には非常に手際よく作業をし、漁師にスカウトされるような生徒もいた。二日間の交流を終え、離島式では名残惜しさを感じるほど、親密な関係を築くことができた。その後、再び広島市に戻って班別自主研修を行った。

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呉にて海上自衛隊護衛艦の「いせ」を背景に

広島じっくりコースは、戦争や原爆、広島の復興や平和についてより深く考えてみようという趣旨で作られた。初日は広島城公園を訪れ、ガイドさんの案内を聞きながら付近を歩き、平和記念公園・資料館を見学した。夜には被爆者に講話をしていただいた。近い将来、被爆者から直接お話を伺うことがますます難しくなるであろうことを考えれば、このタイミングで拝聴できたことは大変貴重であった。翌日は午前中に江波山気象館や広島市内の散策を行い、午後には核軍縮や国際政治論がご専門の水本和実広島市立大学教授の講義を聴講した。質疑応答では生徒から多くの意見が出され、活発な議論が行われた。三日目は呉方面に移動して、海上自衛隊第一術科学校を訪問し、掃海艇にも乗船する機会を得た。翌日には厳島神社の見学や、もみじ饅頭づくり体験などを行った。

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ラフティングを楽しむ生徒たち

最後の四国コースは、飛行機を利用して高松空港に向かい、さらに高松港から班ごとに小豆島・直島・豊島・男木島・本島へと渡島し、その島の魅力を引き出すコマーシャルを制作する課題に取り組んだ。魅力を引き出すためにはその島のことを知る必要があり、生徒は海岸沿いを歩いたり、山の中に分け入ったりして絶景を探し、さらには地元の方とのコミュニケーションをとるなどして、今この瞬間の島の様子を動画に収めた。夜には上映会を行い、その反省を受けて二日目も島のコマーシャルを制作した。島での過ごし方にも慣れ、また撮影技術なども格段に上達し、その日の夜はより充実した上映会になった。三日目は大歩危・小歩危でのラフティングを楽しんだ。流れが厳しいところも少なくなかったが、スリル満点のアクティビティであった。四日目は琴平をスタートして班別で高松まで向かい、そこから鳴門の渦潮の見学を経て、バスで神戸まで向かった。

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四〇〇人が集結し、委員長の安藤勇哉君の挨拶

各コースで得難い経験をした後、四百人が神戸に集結した。大会場に全員が集まり、旅行委員長の安藤勇哉君の一言で夕食が始まった。六人のコースチーフが話す成果に耳を傾けながら、隣に座るクラスメートに互いのコースで経験したことを語り合っていた。さらにはそこで「開成タレントショー」なるイベントを開催した。課外活動で活躍している生徒数名に声をかけ、その内容について語ってもらったり、実際に披露してもらったりした。サッカー部が全国二位の高校と試合をしたことを通じて何を学んだかという発表、アメリカで六〇〇〇チームが集まる著名なロボットコンテスト(FRC)に参加するため、資金を提供してくれるスポンサー企業を探すところから活動している生徒の話、国際数学オリンピックメダリストの話、アメリカ大使館に招かれて手品を披露したK.A.M.C部員の実演、パフォーマーを夢見て、現在も都内で活躍している生徒の生ダンスなど、非常に見ごたえ・聞きごたえのある内容であった。このような、普段の学校生活では見られない友達の一面に接することで、聴衆となっていた生徒たちは大きな刺激を受けたのではないだろうか。溢れる思いの分だけ時間も超過してしまったが、大変有意義な時間を過ごすことができた。何より喜ばしいことは、学年の生徒全員が参加し、そして無事に帰ってきたことである。

旅行が終わり、生徒との面談や保護者会などを通じて、旅行の満足度が大変高かった印象を受ける。他のコースにしておけば良かったという声は聞かれず、自分の参加したコースが一番充実していたと感じてくれているようである。どのコースを選んでも、絶対に後悔させない・楽しんでもらえるものを作ろうという意気込みで取り組んだ旅行委員会の努力の成果である。

旅行の行き先が決まった当初は、「瀬戸内なんかに行って何があるの?」と言った声も聞こえていたが、五日間の旅行を経て、この地域に対する見方が大きく変わったのではないだろか。生徒たちにとって、この旅行で感得したことを、この先の人生で思い出すような時があれば、担当者としてこれほど嬉しいことはない。そして最後に、この五日間、晴れて本当に良かった。

2015年度の例

今年の高二は、四泊五日で北海道に行ってきました。旅行の前半は、五つのコースに分かれて動きました。道南の主な観光地を班行動や見学で訪ねた「函館コース」、島を挙げての温かい歓迎を受け、海の幸を満喫した「奥尻コース」、農家に宿泊し農牧業を体験した「十勝コース」、ウトロ周辺で動植物に関する深いフィールドワークを行った「知床コース」、屈斜路湖周辺で野外のアクティビティを満喫した「川湯コース」。四日目の夕方に、全コースが札幌の定山渓温泉に集結し、クラスごとの部屋割りになりました。再会したクラスの仲間に、どのコースの生徒も「絶対に自分のコースが一番楽しかった!」と主張しているのを見て、旅行委員の生徒たちが苦労を重ねて作り上げてきた成果を実感し、嬉しくなりました。

最終日の朝は例年、何十人も寝坊して朝食に揃わない、というお話を、卒業生を出した先生から伺いました。どうしたら良いだろうかと、ロビーで旅行委員と話し合い、クラス対抗で全員揃ったクラスから「いただきます」をするという案が出ました。翌朝、設定された朝食開始は七時。その五分前にはほとんどのクラスが全員揃って食べ始めていて、最後のクラスが「いただきます」をしたのが七時三分でした。旅行委員のリーダーシップと、それに応えた生徒たちの力が伝わってきた、ちょっと感動的な光景でした。

開成の生徒に不足している最大のものは生活力だと、常々思っていました。しかしそれは「やってもできない」のではなく「やらないからできない」、つまり経験不足からくるものです。今回の修学旅行で生徒たちは、学校での生活ではできない、さまざまな経験を積むことができました。彼らの成長を間近で感じることができた五日間でした。この経験と成長が、秋以降の文化祭や運動会、そしてこれからの彼らの長い人生に活かされていくことを期待しています。

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奥尻コース参加者は、イカを捌けるようになりました。

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十勝コースの農作業体験。トウモロコシの苗の植え付けですね。

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屈斜路湖で、カヌーに挑戦。二人の息はぴったり?

2014年度の例

高2学年は、去る6月2日から6日までの4泊5日で、北海道方面へ修学旅行に行ってきました。

はじめの3泊は

  • 川湯でのアクティビティ、釧路、知床などを回る道東Aコース
  • 知床地方にどっぷりつかる道東Bコース
  • 宗谷岬、礼文島のトレッキングをメインとする道北コース
  • 2泊のホームステイと日高でのアクティビティを行う道央コース
  • 函館、洞爺湖、小樽・札幌を巡る道南コース

の5つのコースに分かれ、最終泊では全コースが札幌に集結するという流れで行われました。

旅行期間中は最終日の曇天模様を除けば非常に天候に恵まれました。余りにも恵まれすぎて、川湯や旭川では最高気温35度を記録したことに代表されるほどの暑さに見舞われました。それでも、晴れた空の下で各コースの活動が行えたことは、何よりでした。

今回の旅行は、生徒たちにとって開成生活最後の集団旅行でもありました。この5日間のために行き先決定に始まり、一年間かけて旅行委員の生徒達を中心に準備を進めてきました。時には教員や旅行会社の方との激論になったり、行き先が変更になったり、大変なことも多々ありました。そんな事も、生徒達が旅行を楽しんでいる姿を見られたことで吹き飛んでしまいました。

生徒達にとって、今回の旅行が良い思い出となってくれれば、これ程嬉しいことはありません。

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