ハーバード大学 政治学部教授・統計学部教授 今井耕介先生と高3生徒による座談会

ハーバード大学の政治学部と統計学部の教授として、世界的に活躍していらっしゃる今井耕介先生(開成高校 1994 年卒)が、6 月 30 日にご来校しました。今井耕介先生は統計的手法を社会科学分野や政治分野へ応用するという新しい学問を切り開く第一人者です。大学での講義・研究活動以外にも、世界各国大学での講演や、選挙区再編訴訟における専門家証人として、多くの州裁判所や、さらには連邦裁判所にて、学問的見地から証言をするなど、活動の場は多岐にわたります。 

今井先生には、今までにも「高 1 生対象 ようこそ先輩」へのご招待をはじめ、4 回にわたり在校生へ講演をしていただいています。5 回目の今回は、急な企画であったこともあり、高 3 の海外大学志望生徒6名と座談会を行うという小ぶりな企画でしたが、それだけに大変濃密な時間にもなりました。最初は、今井先生のご経歴やお仕事の内容のスケールに緊張していた高3生徒でしたが、今井先生の気さくなお人柄と、「自分も英語が苦手だった」「困難もあるがあきらめない」といったメッセージに触れて、自分の海外進学への悩みを相談したり、各自の夢を語ったりと、活気ある座談会となりました。

生徒からは、「現在、トランプ政権の中、ハーバード大学はじめアメリカの大学は大変な状態になっていると思うが、心配はないか」といった質問もありました。今井先生は、「もちろん大変ではある。しかし、今、世界は歴史的転換点。その真っ只中にいるということは、研究者にとってむしろ、大変なアドバンテージでもある。チャンスとしてとらえ、逃げない気持ちが重要である。プライドを持ってその場で自分にできることをするのが大切だと思う」と、熱く語っていらっしゃいました。アメリカの大学を志望する生徒がほとんどでもあったので、大変勇気づけられたことと思います。

今井先生、お忙しい中、母校にお越しくださり、有難うございました。今井先生のさらなるご活躍をお祈りいたします。

(出席者:今井先生・野水校長・金田先生・Cavani 先生・高 3 生徒 6 名 / 司会進行:神田)