開成学園では毎年,中学1年生を対象に「水泳学校」という行事を行っています.今年も3つの期に分けて,7/23-29に水泳学校が開催されました.この行事は任意参加ではありますが,例年ほとんど全ての生徒が参加しています.
水泳学校が開かれるのは,普段通っている学校から離れた千葉県館山市にある「那古宿舎」という場所です.この宿舎の目の前にある海で,生徒は3日間水泳を学びます.そして水泳指導は教員ではなく,生徒たちの先輩である水泳部OBの助手(すけて)と呼ばれる方々によって行われます.
この行事のコンセプトは「海でしかできないことをやる」です.助手の方々により,競泳の種目とは違うプログラムが,生徒の泳力別に構成されています.たとえば日本泳法と呼ばれる,日本古来の泳ぎ方を習う生徒がいます.また和船を漕ぐ体験や,沖合に建てた脚立からの飛び込みなども行います.これらはどれも,通常のプールではできない体験です.
泳ぎ以外にも,自然に接する中で学べることがあります.たとえば宿舎の周りや中には色々な虫,砂浜には貝や蟹などがいます.こうした生き物とどうやって上手く付き合っていくか,学校で考える機会はあまりありません.また朝の浜掃除では,貝殻などもありますが,プラスチックゴミの多さに驚かされます.近年問題となっている海洋プラスチックゴミの実態を,目の当たりにすることになりました.
遊びも海ならではの物を行います.浜でボール遊びをしたり,スイカ割りをしてみんなで食べたりもします.また宿舎の目の前の海で泳いだ後のかき氷も,普段食べるものとは格別の味わいがあります.こうした様々なイベントを満喫しつつ,生徒は2泊3日の水泳学校を終え,いつもの校舎まで帰ってきました.
なお今回の水泳学校は,例年同様,幅広い年代にわたる開成学園水泳部OBの皆様による多大なご協力のもとに開催されました.また開催にあたり,館山市からもご支援いただいています.ここにお礼申し上げます.