東京大学とプリンストン大学で年の半分ずつ教鞭をとる佐藤仁教授(東京大学東洋文化研究所)が,今年のプリンストン大学・東京大学共催サマープログラム「Response, Recovery, and Memory in the Aftermath of Disaster(震災後の反応・復興・記憶)」の一環として,日本の高校生と震災の受容について議論がしたいとのことで,プリンストン大学生4名・東大生4名と共に開成を訪れました。
そもそも開成にはプリンストン大学など海外大学への進学を希望する生徒や,東北のいわゆる「被災地」に興味を持ち,ボランティアやフィールドワークに参加している生徒が多数いたことから,ディスカッションの時間配分やファシリテートも開成の生徒主導で行いました。「震災は『物語』として娯楽的に消費されてしまっているのではないか」という開成生の問題提起から,「その向きはあるかもしれないが,まずは多くの人に知ってもらうことが大切だから,一概に悪いとも言えないのでは」という大学生の反論を受けるなど,慣れない英語での議論に四苦八苦しながらも,実り多い2時間半となりました。